我が家は男の子のひとりっ子。2歳頃からずっと、遊びの中心はトミカでした。
そんな我が家が「おままごと」を取り入れたのは、毎日トミカばかりで正直ちょっと飽きてきた私が、「そろそろ別の遊びもしたいな」と思ったのがきっかけです。
というのも、子育ての情報を収集するために見ていたInstagramで、おしゃれな部屋でおままごとを楽しむ親子が、ひときわ輝いて見えたんですよね。
「子どもと遊ぶって、ママも楽しんでいいんだな」、「これなら今より気楽に遊べそうかも」、そんなふうに思ったんです。

実際に取り入れたら、”車”が”食べ物”に変わっただけで、繰り返し遊びの大変さはあまり変わらなかったけど(苦笑)
でも、息子が興味を持つかどうかも未知数だったので、まずお試しで買ってみたのが、西松屋の『たのしいザクザクくだもの&パン』という商品。
木製で、トレー・包丁・バナナ・洋梨・りんご・いちご・みかん・パンまでついた充実の内容。
それでいて価格はたしか1,000円ほどだったはず。(さすが西松屋!)

息子の反応はというと、大喜びで知っている果物に手を伸ばし、包丁で切ったり並べたりしながら遊びだしました。
(当時ハマっていた『はらぺこあおむし』の絵本に出てきた果物だったのもタイミング的によかったみたい)
「これはいける!」と確信した私は、おままごとグッズを本格的にそろえる決意を固めました。
とはいえ、トミカもおままごとも”主役級”にしてしまうと、部屋が崩壊してしまうので、”トミカが主役、おままごとはサブ”というルールをつくって、無理なく取り入れる方法を探すことにしました。
おままごとって本当に必要?迷っていた頃の本音
”息子がおままごとに興味を持った”とはいえ、最初は「本当に必要?」という気持ちもありました。
最近は、「苦手を補うより、得意を伸ばす」っていう考え方が主流になってきていますよね。
まさに某CMの”丸くなるな、星になれ”じゃないけど、尖っていいよ、得意を極めていいよという空気。
だったら、親としては息子が好きなトミカ遊びにとことん付き合うのが正解なんじゃないかと思ったり…。
でも、トミカしか知らないまま「トミカが1番」と選ぶよりも、いろんな遊びを経験したうえで「やっぱりトミカが好き」と思えた方が、ずっと素敵じゃないか!
そう思い直したんです。

…なんて、最もらしいことを書いていますが、”私自身が息子と一緒に楽しみたかった”っていうのが本音かも(笑)
でも、ママが機嫌よく過ごせることって、かなりの重要案件ですよね?
そんなわけで、「じゃあうちでもやってみよう!」と、動き始めたのですが、最初にぶつかったのが、いわゆる”キッチン問題”でした。
Instagramの世界では、チェスト型の立派なおままごとキッチンが子供部屋にどーんと置かれていて、それはもう素敵で、見ているだけでテンションが上がるような憧れの空間。
▼Miele(ミーレ)とか有名だよね

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たしかに、こういった専用のキッチンがあると”おままごと感”が一気に高まりますし、インテリアとしての存在感も抜群。
でも、専用のものって”それ以外には使えない”ことが多いですよね。
使う期間が限られているものだからこそ、我が家の状況で「本当に必要?」「手放すとき大変じゃない?」という考えが頭をよぎって、しばらく悩みました。
そして最終的に私は、我が家の方向性とは違うと判断。
”トミカが主役、おままごとはサブ”という方針を思い出して、別のカタチを探ることにしたのです。
最初はこの一台がきっかけ。”ちょうどよく”遊べる空間づくりへ
本格的なチェスト型のキッチンは買わないと決めたものの、食材や包丁などが揃うと、次はフライパンや鍋、そしてやっぱりコンロがほしくなります。
そこで、コンパクトで使いやすい卓上コンロを探していたとき、「これだ」と思える理想の一台に出会えました。
それが、Hape『あこがれのグリル&コンロ』です。

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ノートパソコン1台分ほどのコンパクトなサイズで、2口コンロに、フライパン・鍋・お玉・フライ返しまでセット。
つまみは回すとカチカチ音が鳴り、価格も手頃。しかも、道具一式をコンロの中にまとめて収納できるところも魅力的でした。

とはいえ、実際に使い始めてみると、やっぱり毎回出したりしまったりは面倒。
そこで考えたのが、「棚に据え置きしたまま、他の遊びの邪魔にならず、でも使いたい時はすぐ遊べる空間」をつくること。
収納であり、インテリアでもあり、そして”遊びのスイッチ”にもなる。
それが、我が家のおままごと空間のベースになりました。

「空間を整える」=「表現が広がる」
コンロを起点とした空間づくりをしていくうちに、息子の遊びも自然と変化していることに気づきました。
最初は、食材を「はい、どーぞ」と手渡すやり取りから始まって、包丁で”切る”、お皿に”盛り付ける”、コンロで”煮る・焼く”まで。
ひとつ道具を加えるたびに、遊びが少しずつ“生活”に近づいていくのを感じました。
教えたわけでもないのに、子どもって驚くほど大人の動きをよく見ているんですよね。
最初は「箱に収まる最小限でいいかな」と思っていたおままごとを、空間で整えようと思ったのには、実はそんな背景もあります。
「しまえるけど、しまわない」収納が、遊びの自由度を高めてくれた
一時期、息子がおままごとへの興味を失った時期もありましたが、そんなときも我が家では、コンロや道具は見える場所に置いたままにしていました。
そうしていると、またふとした瞬間に手が伸びて、遊びが再開される。
それは、使わないときでも他の遊びの邪魔にならないように配置したからこそできたワザ。
「しまえるけど、しまわない」収納。
我が家のおままごとが、一過性のブームで終わらず、今も続く遊びになった理由のひとつかもしれません。
最初から狙っていたわけではないけれど、収納の工夫ひとつで、親子一緒に長く楽しめる遊びにすることができました。
片付けやすさは”仕組み”でつくる。収納の工夫とこだわり
「長く楽しめる空間づくり」を意識するようになり、ただ”しまう”だけではなく、『収納でありながら、インテリアであり、遊びの舞台にもなる』。
そんな視点で工夫したのが以下のような点です。
分類はざっくり。でも”子どもが迷わない”を重視
細かくしすぎない、ざっくりとした分類で、息子が「どこに戻せばいいか」が感覚的にわかる収納を意識しました。
たとえば食材は、使用頻度の低いものや細かなものは、まとめて引き出しへ。
逆にある程度大きさがそろっていて飾って不自然じゃない食材はあえて出しっぱなしのマーケット風に。


飾りながら片付ける。”見せる収納”で空間ごと楽しむ
卓上コンロとシンクは、上部を取り外して収納できる仕様を選びましたが、無印の棚を活用して出しっぱなし収納へ。
棚の上部は食器を収納するスペースを確保し、チェスト型のキッチンのようなレイアウトを再現。
さらに、棚の下部には、おままごと以外のおもちゃもたっぷり収納。
普通の棚を使ったことで、見せる収納と隠す収納を両立できる設計にできました。


子どもの”ちょうどいい高さ”に合わせてカスタマイズ
普通の棚を収納兼キッチン台として使ったメリットはもうひとつあって、息子の身長に合わせて棚板の高さを調節できたこと。
実は、チェスト型キッチンを選ばなかった理由のひとつが「高さを調節できない」という点でした。
息子はずっと平均身長より大きく育ってきたので、もしチェスト型キッチンを購入していたら、すぐに低く感じていたと思います。
おままごと空間で使った収納グッズ
- ダイソー:木製折り畳みラック(2段)
- セリア:A4ボックス
- 無印良品:パイン材ユニットシェルフ
- DCM:オリジナル棚
収納はしまいこまず空間で活かす
「遊び」と「収納」を切り離して考えるのではなく、子どもが遊ぶときの”動き”に目を向けることで、収納のカタチや場所は自然と見えてくる。
このおままごと収納は、私にとって”動線を意識した収納づくり”を考えるきっかけにもなりました。
実際に使ってよかった!おすすめのおままごとアイテム
収納と同じくらい悩んだのが、「どんな道具をそろえるか」ということ。
おままごとアイテムって本当に種類が多くて、価格もサイズもバラバラですよね。
今では100均で全部そろえることもできるけど、長く使うものには少しだけお金をかけると、やっぱり心が満たされます。
ここでは、今でも現役で活躍している「長く使えた、買ってよかったアイテム」をご紹介します。
Hape「あこがれのグリル&コンロ』
ノートパソコン1台分ほどのサイズに、2口コンロ+鍋やフライパン、調理道具までがそろった卓上タイプ。
• つまみはカチカチ音付きで子ども心をくすぐる
• コンパクトだから棚にそのまま戻せる
• コンロ以外の収納を省ける「一体型」なのも◎
→ “遊びやすさと収納の両立”が叶う一台!
トイザらス限定『マイストーリー お水で洗って!キッチンシンク』
本物のお水を使って遊べるキッチンシンク!
シンクの中にお水を入れて、蛇口を捻るとお水がでます。が、我が家はそれに気づかれぬようにしながら子供部屋で使っていました(笑)
循環式なので、電池を使うだけで遊べちゃう!
<セット内容> キッチンシンク(上下)x1、水切りネットx1、洗剤✕2、コ ップx2、カップx2、スポンジx1、お皿✕2、スプーンx2、
フォークx2、シンク蓋x1
エド・インター『食材いろいろ』
エド・インターのおままごと食材って、よく書店にも置いてありますよね(札幌だけ?)
我が家では、息子と一緒にでかけるたびにひとつずつ買い足していました。
個別に買えるタイプなので、”好きなデザインだけ”集められるのが◎。
セットだと「この食材はあっちのメーカーの方が好み…」というこだわりが出てきがちな私には、とても合っていました。
レトイバン『おさかなセット』『おにくセット』
イギリスのおもちゃメーカー「レトイバン」は、私がマーケット風の収納を思いつくきっかけになったブランド。
もう、全部がポップでかわいくて、つい集めたくなる魅力があります。
日本のおままごとでは見かけない食材も多く、特にお魚とお肉のセットはマーケットを作るのにもぴったりですよ。
100均『食材いろいろ』
ここ数年の100均おままごとの進化はすごい…!
特にセリアは秀逸で、ホットケーキ、カレールー、ラーメン、うどんなど、「よく思いついたな!」と感心するアイデア商品がたくさん。

個人的な印象では、木製アイテムはおままごとメーカー、プラスチックアイテムは100均に軍配が上がる気がしています。
Hape『おままごとレジスター』
木製でありながら、ハンディスキャナーやカードリーダーまで付いた今っぽいレジスター。
お札や小銭が分けて入れられる仕切り付きで、遊びがお店屋さんごっこに進化した際にリアルに楽しめました。
増えすぎたときは、”使うかどうか”で見直す
おままごとって、ハマると「あれもほしい!」「これもかわいい!」と、どんどん増やしたくなりますよね。
我が家も「レンジがあったらいいな」「アイススタンドも楽しそう!」と妄想ばかり膨らみました。
でも冷静に考えると、レンジは”使ったフリ”だったり、アイス屋さんは”手作り遊び”にしてみたり、で代用できるんですよね。
なので、使用頻度の低そうなアイテムには、あえて手を出さない選択をするように頑張りました(笑)
それでも手に取りやすい100均アイテムは、一時期すごく増えてしまったのですが、「このボックスに入るぶんだけ」と決めて、あふれたら見直すというルールでスッキリを心がけています。
”ちょうどいい”収納で、遊びがもっと自由になる
昔は「男の子なのにおままごと?」という風潮もあったかもしれませんが、今は子どももママも、考え方がずっと自由になりましたよね。
私がInstagramでおままごとについて発信したときも、「うちも遊んでます」「参考になります」という声を、男の子のママさんから多くいただきました。
とはいえ、やはり男の子のメイン遊びは車や電車、戦隊モノなんかになりがち。
だからこそ、一気に買いそろえようとせず、様子を見ながら買い足したり、遊びに合わせて空間を変えていける柔軟さがあっていいのかなと思います。
もうひとつ気づいたのは、子どもが自然に置いた場所が、実は片づけやすい場所だったりすること。
我が家でも、息子が遊び終わったあとに適当に置いた場所が、「むしろここがいいかも」と感じて、そのまま収納場所に決まったことが何度もありました。
”おもちゃはこうしまうべき”というモノ目線ではなく、子どもの動きや遊び方が収納のヒントになる。
おままごと収納はそんな考え方を気づかせてくれました。
子どもの遊びとしてのおままごとは、いつか卒業の時期がやってきます。
だからこそ、お気に入りを少しずつ、使いやすく、ちょうどよく。
親も子も無理せず楽しめる”我が家にとってのベスト”を、少しずつ探して行けたらいいですよね。